野菜は、その土地の気候風土や、その土地の人々によって、

味を変えると言われています。


岐阜にも歴史があり、風土や人々の気質は、

歴史によって、作られてきました。


岐阜の歴史から、

岐阜の野菜の特徴をさぐっていこうと思います。



岐阜といえば、鵜飼いが有名です。

1300年の歴史があり、

徳川家康もたびたび訪れ、鵜飼いを見物したそうです。

鵜飼い


そんな古い文化を持つ、土地ですが、

自然豊かな一面もあります。


岐阜は、伊吹おろし、という風が吹きます。

それは、西にある伊吹山の方角から吹く、季節風です。

乾いた冷たい風が山を下り、大地へ吹き抜けてゆきます。

伊吹山


時に優しく、時に厳しい気候風土は、

自然を育て、四季折々の美しい自然をはぐくみます。

そしてその寒暖差は野菜をたくましく育て、甘くするのです。





岐阜の歴史は、水との戦いの歴史でもあります。

「美濃の堤はお囲い堤より、低きこと三尺たるべし」

江戸時代、徳川家の領地を守るため、

尾張藩の堤防より、高い堤防を作ってはならないという、お達しが言い伝えられています。

その後、長良川の決壊などの幾たびの水害に見舞われました。

長良川


そのため、先人達は力を合わせて、輪中堤防と呼ばれる堤防を築いていったのです。

人々は、石を運び、泥を運び、気の遠くなる作業を続けました。

その意志は、今を生きる人達にも引き継がれ、

岐阜は堅実で、粘り強い性格の人が多いといわれています。


大昔、何もない大地だった畑も、岐阜の民が、こつこつと耕し、

たゆまぬ工夫によって、豊かになっていきました。


そして、力を合わせ、互いに支えあってきた人々は

仲間や周りの人たちに、とても温かいです。


かつて、うちの畑を作るとき、近所の農家さんが総出で、

畑が肥えるようにと、無償で木の灰を畑に入れていただいたそうです。


周りの人たちの優しさで作られた畑は、先代達や祖父の努力によって、

いまでも、ほくほくと肥えた柔かい土を保っています。



うちの畑の近くには、岐阜で最後に作られた輪中堤防があります。

輪中堤防

先人達の想像もできないほどの努力や、

大切な人を守りたいと願う、歯を食いしばった意志、

大地を包むほどの愛に、畑は守られてきました。


岐阜の野菜は、肥料だけでなく、

人の温かさによって、甘く育ってゆきます。